ブックリスト

金原瑞人編「Fat but/and Fun」BOOKMARK、19号、2021年【17冊】

フリーペーパー「BOOKMARK」から16冊のご紹介です。このたびこちらのフリーペーパーの存在に初めて気づき(不勉強でお恥ずかしい)パラパラと読んでみたところ、レコメンドされている本たちの非常に魅力的なこと。編集は英文学者の金原瑞人先生。『文学効能…

discovery「永遠のその先へあなたをいざなうベストSF100+」2021年【100冊】

discovery「永遠のその先へあなたをいざなうベストSF100+」、タイトルでは「100+(100冊以上)」となっていますが、元記事に番号の重複や欠番があるため、ちょうど100冊の紹介になります。わたしごときが講釈できることではないのですが、SFは詳しいひとた…

日本出版販売「年間ベストセラー」2021年【10冊】

今日から12月になり、こういう記事が出てくるようになりました。日本出版販売、いわゆる日販が取次高から弾き出した2021年度年間ベストセラー10冊。インテリぶる気も、皮肉のつもりもありませんが、ここに並んだ10冊のうち1冊も目を通していません。対人関…

リーダーズ・ダイジェスト「史上最恐のホラーブック50選」2021年

アメリカの総合雑誌「リーダーズ・ダイジェスト」が選ぶ2021年度最恐ホラー50選です。こうしたリストを紹介しているうちに、常連というか、スタメンというか、不動の人気を誇る作品がどれなのかもだんだん見えてくるようになりました。31『リング』は、ナオ…

FLAVORWIRE「陰鬱な冬にこそ読むダークな50冊」2014年

FLAVORWIREによる冬に読みたいセレクション50冊です。ここに集められた作品はかならずしもホラーばかりでもありませんね。もう少しひとのこころの暗部、狂気や邪悪、孤独に踏み込んだ作品の数々。6『ベル・ジャー』、著者の死の直前に刊行された自伝小説で…

北村紗衣「『批評の教室』刊行記念 北村紗衣さん選書フェア 批評を楽しむためのフェア」2021年【36冊】

ブログやSNSを用いて本の感想を取り交わすことが当たり前になりました。でもそうなると、「すごい!」「おもしろい!」「泣いた!」といった感想文では少々物足りなくなってくる。たまには、ひとを唸らせるもの、感心させるものも書いてみたい。しかし、いざ…

文春文庫「心をつなぐ、本がつなぐ。」2021年【20冊+おまけ20冊】

瀬尾まいこ原作、映画『そして、バトンは渡された』とのタイアップ企画「心をつなぐ、本がつなぐ。」、文春文庫による40冊のセレクションです。2『絶望スクール』、わたし日本語学校の裏を少しだけ知っており、技能実習制度は政官財の典型的な癒着だと思っ…

岩波書店他「書物復権 11出版社共同復刊25」2021年【43冊】

復刊ドットコム上で行われたリクエストに基づく、11出版社による復刊43冊です。小説やエッセイなどは、フェアも頻繁に行われていますし、ネット上の口コミから人気のバロメーターが把握しやすい。それに対して教養書は、読むひとがどうしても限られてくるの…

斎藤哲也編「あの人も読んでいる 研究者の口コミフェア」NHK出版新書、2021年【20冊】

NHK出版がプッシュする新書20冊です。2、9がAIをテーマにした著作ですね。同じトピックを扱う本に関してわたしが常々腑に落ちないのは、AIが脅威だというのなら、脅威にならないように使えばいいだけではないか、という点です。勿論、一部の企業や国家…

FLAVORWIRE「頭の芯が凍る恐怖小説ベスト50」2013年

オンラインカルチャーマガジン「FLAVORWIRE」が選んだ恐怖小説ベスト50……なのですが、48『ホット・ゾーン』はノンフィクションですね。看板に偽りあり、で申し訳ありません(苦笑)日本からは2『ピアッシング』が入っているのがちょっと誇らしい。村上龍さ…

英国推理作家協会「史上最高の推理小説100冊」1990年

英国推理作家協会が選出した100冊ですが、その多くが日本語で読めるという幸せ。日本の出版業や翻訳業、ミステリー愛好家のみなさまに頭が下がります。ただ、だいぶ絶版の作品も含まれており、そこは古書をあたるなどして見つけてほしいです。6『レベッカ』…

ジュンク堂書店池袋本店・丸善京都本店「「陰謀論」の時代」愛書家の楽園vol.117、2021年【21冊】

フリーメイソンの陰謀論、ユダヤ陰謀説、ヒト型爬虫類による支配説、Qアノン──。昔から陰謀論は存在し流布することはあったが、なぜ現在のように陰謀論がまことしやかに語られる時代を迎えたのか、また陰謀論の流布によってどんな時代になったのだろうか。(…

亜紀書房・晶文社「亜紀書房 VS 晶文社 共同フェア From 神保町  並べて考える。このテーマ、この著作」2021年【20冊】(後編)

一昨日、昨日に引き続く後編の20冊です。21『山と獣と』、ふだん食べているものについて内省することはとても大切だと思います。内澤旬子『世界屠畜紀行』や写真集『新版 屠場』にもこころに刺さるものがあるでしょう。25『暗い時代の人々』、京都木屋町のフ…

亜紀書房・晶文社「亜紀書房 VS 晶文社 共同フェア From 神保町  並べて考える。このテーマ、この著作」2021年【20冊】(中編)

昨日に引き続き、中編の20冊です。11「ヒトラー」、ヒトラーが政権の座に就くことをだれよりも切望したのはドイツ国民でした。わたしたちは軍人や政治家にだけ戦争の責任を押しつけていませんか。16「災害ユートピア」、災害を前に団結し高揚する人びと、ス…

亜紀書房・晶文社「亜紀書房 VS 晶文社 共同フェア From 神保町  並べて考える。このテーマ、この著作」2021年【20冊】(前編)

神田神保町に本社を構える亜紀書房と晶文社による東西対決。それなりの本読みでもない限り、両社の出版物を意識して手に取るひとは少ないと思うんですよね(ディスっているわけではありませんw)。だからこそ、両社のオススメ本がいちどきに眺められるこのフ…

新井潤美選「執事・メイドを通してみる英国文化」三省堂書店神保町本店、2016年【29冊】

わたしにとってのメイドものといえば、森薫さんの『エマ』が真っ先に思い浮かびます。身分違いのふたりの恋という、言ってしまえばあまりにベタな素材をこうも面白く読ませてしまうのは、やはり作者の卓越したストーリーテリング力によるものでしょう。本編→…

バーンズ・アンド・ノーブル「史上最恐のホラーブック25選」2020年

アメリカ最大の書店チェーンBarnes & Nobleがオススメする歴代ホラー小説25選。1『ポオ小説全集』は手堅いです。ホラー好きならかならずどこかで目にしたことがあるネタが満載。13『白の闇』はジュリアン・ムーア主演で『ブラインドネス』(2008)として映…