オーガスト・ダーレス他『恐怖通信』河出文庫、1985年【5冊】

収録された12編中、ほかの書籍に収録されている作品は5つにとどまりました。1冊の本から好奇心のネットワークを広げようという当コンテンツの試みですが、本書についてはご容赦ください。1「幽霊」、愛する男に殺害され、幽霊になった女の顛末とは。オーガスト・ダーレスの作品が他書で見つからなかったのは意外でした。4「ヴェルサイユ」、フランスでは有名な怪談で、かつ実話です。女子大の学長にまでなったふたりの才媛が目撃した怪異とは。12「十月ゲーム」、ブラッドベリ・ファンには今さらかも知れませんが、そうでないかたにはぜひトラウマになってほしいです(笑)谷川晃一さんの装丁が凶々しくて最高ですね。最近、こういうテイストの本が少ないように感じます。

 

恐怖通信〈1〉 (河出文庫)

KEYBOOK

オーガスト・ダーレス他『恐怖通信1河出文庫、1985年

私は幽霊になって、私を殺した彼に復讐しようとするのだが、またあの声が…(「幽霊」) 職安のカウンターのブルネットに青い瞳の女の子は、魔女!?(「犠牲の年」) やんちゃ坊主の火の精サラマンダーに対するは、狼男のぼくと黒猫スヴァルターフを従えた素敵な魔女ジニー(「サラマンダー作戦」)──異界と自在に交信するダーレス、ブラッドベリらの秀作12編を精選した恐怖のアラカルト。

 

 

1.オーガスト・ダーレス「幽霊」

収録本 該当なし

 

2.R・W・トーマス「ブラッドレー家の客」

収録本 該当なし

恐怖のハロウィーン (徳間文庫)

3.R・F・ヤング「犠牲の年」

収録本「今年の生贄」、『恐怖のハロウィーン』徳間文庫、1983年

ハロウィーンは三つの分野で文学に影響を与えている。ミステリでは、ハロウィーンの雰囲気はすでに与えられているサスペンスを高める役割を持っている。ファンタジーでは、祭典とは不可分の魔女、小鬼、悪魔に深く根をおろしている。ホラーでは、その日にまとわりつく悪の臭気を利用している(編者序文より)。巨匠アシモフが十月三十一日、万霊節前夜の戦慄をテーマに選び抜いた珠玉アンソロジー十三編。

 

4.F・アッシャー「ヴェルサイユの幽霊」

収録本 該当なし

参考:

ja.wikipedia.org

 

5.M・レングル「愛しのサタデー」

収録本 該当なし

恐怖のハロウィーン (徳間文庫)

 

6.W・バンキアー「おぞましい交配」

収録本「いまわしい異種交配」、『恐怖のハロウィーン』徳間文庫、1983年

ハロウィーンは三つの分野で文学に影響を与えている。ミステリでは、ハロウィーンの雰囲気はすでに与えられているサスペンスを高める役割を持っている。ファンタジーでは、祭典とは不可分の魔女、小鬼、悪魔に深く根をおろしている。ホラーでは、その日にまとわりつく悪の臭気を利用している(編者序文より)。巨匠アシモフが十月三十一日、万霊節前夜の戦慄をテーマに選び抜いた珠玉アンソロジー十三編。

 

7.M・ラインスター「悪魔の手下」

収録本 該当なし

M・R・ジェイムズ怪談全集〈1〉 (創元推理文庫)

 

8.M・R・ジェームス「バラ園」

収録本「薔薇園」、『M・R・ジェイムズ怪談全集1創元推理文庫、2001年

ミステリにおけるコナン・ドイルと並び称されるイギリス怪奇小説の巨匠、M・R・ジェイムズ。彼が学究生活のかたわら創作し、友人や学生たちに語り聞かせた怪談の全てを2巻に収める。第1巻にはラヴクラフトをも嘆息せしめた傑作「マグナス伯爵」や、ありえぬ部屋の怪を描く「十三号室」など、古書・古物趣味に彩られた恐怖の愉しみ溢れる15篇を収録。

ウィリアム・テン短編集 2 (創元推理文庫)

9.W・テン「ぼくの魔女ママ」

収録本「私の母は魔女だった」、『ウィリアム・テン短編集2創元推理文庫、1968年

宇宙開発に気乗り薄な大企業を宇宙開発に踏み切らせた世紀の一大ペテンとは? 宇宙発祥の地、白鳥座の“穴場”を偵察する3人の飛行士を襲った謎の球体! 純情可憐な吸血鬼娘に惚れた青年の恋の顛末は? 呪いをかけられた息子の母親はどう呪い返したか? 女性上位の地球から男性上位の金星への女性大移動中に起こった椿事とは? SF黄金時代にデビューし、一世を風靡した鬼才作家の傑作短編9編を収録。

 

10.M・M・ハードウィック「ブラック乳母」

収録本 該当なし

 

11.P・アンダースン「サラマンダー作戦」

収録本 該当なし

 

十月の旅人 (ハヤカワ文庫SF)

12.R・ブラッドベリ「十月ゲーム」

収録本「同」、『十月の旅人』ハヤカワ文庫SF、2016年

ハロウィーンの夜、妻への不信と愛への渇望に引き裂かれた男の惨劇を描く「十月のゲーム」、ある夜、火星に暮らす人びとが天空に浮かぶ地球に見たものは…「休日」、所有者の願望をどんなことでもかなえてしまう不思議な機械を手にした男の驚くべき顛末「ドゥーダット」など、SF界きっての目利き伊藤典夫が、ブラッドベリの初期作品群から珠玉の10篇を厳選!甘美で冷たい詩情漂う名品の数々を、どうぞご堪能あれ!