春日太一『市川崑と『犬神家の一族』』新潮新書、2015年【10冊】
KEYBOOKの参考文献から7冊、プラスおまけの3冊です。市川崑監督の作品を新旧つまみ食いしてきて、なぜこんなにも当たり外れのブレが大きいのだろうか、と長らく疑問を抱いていました。本書を読んでやっと真相が分かりました。奥さま・和田夏十さんの存在なのですね。奥さまがご健在のころは作品にも気迫が充溢していました。お亡くなりになって以降、ガタガタに。でも、女性からしたらこういう男性、可愛くてしようがないのではありませんか(笑)2の市川崑監督と和田夏十さんの共著は、古書市に行くとたまに見かけます。Amazonには在庫登録がありませんでした。どうしても読んでみたいかたは「日本の古本屋」をあたってみてください(けっこう高価ですが)。
KEYBOOK 春日太一『市川崑と『犬神家の一族』』新潮新書、2015年 生誕百年を迎える、日本映画界の巨匠・市川崑。その作品は現在も色褪せない。『ビルマの竪琴』『黒い十人の女』『炎上』『東京オリンピック』『細雪』など、実に多彩なジャンルの名作を撮り続けたその監督人生をたどり、“情”を解体するクールな演出、襖の映り方から涙の流れ方まで徹底的にこだわり抜いた画作りなど、卓抜な映画術に迫る。『犬神家の一族』の徹底解剖、“金田一耕助”石坂浩二の謎解きインタビューも収録。 |
1.市川崑・森遊机『市川崑の映画たち』ワイズ出版、1994年 文芸映画の巨匠、アバンギャルドな喜劇の作り手、ユニークなドキュメンタリスト…実にさまざまな貌を持つ映画作家、市川崑。映画70本の他、テレビ、CM、舞台に至るまで、その全創作を一作品ごとに徹底インタビュー。 |
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2.市川崑・和田夏十『成城町271番地 ある映画作家のたわごと』白樺書房、1961年 参考: |
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3.アルフレッド・ヒッチコック、フランソワ・トリュフォー『定本 映画術』改訂版、晶文社、1990年 処女作から最後の作品まで、華麗なテクニックとその映画人生のすべてを、520枚の写真を駆使して大公開。ヒッチコックの魅力を満載した名著、待望の決定版!! |
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4.中川右介『角川映画 1976‐1986 日本を変えた10年』KADOKAWA、2014年 角川映画初期黄金期10年の歴史を発掘!出版と映画のメディアミックスで日本映画のスターシステム、配給システム、広告宣伝手法を一変させ、ミステリ、SF、アイドル映画の大ヒット作品を生み出してきた“角川映画”。いままで誰一人として語ってこなかった衝撃の10年間を書き尽くす! |
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金田一シリーズ!木枯し紋次郎!東京オリンピック! ミステリものの名手か?文芸映画の王様か?テクニックの天才か!? ”国民的巨匠”の表と裏のすべてがこの一冊でわかる!! 石坂浩二、中村敦夫、岩井俊二ほか関係者証言&フィルモグラフィー完全収録!! |
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6.キネマ旬報社『シネアスト 市川崑』キネマ旬報社、2008年 コメディ・文芸作品、人間ドラマ、ミステリー、社会派ドラマ、時代劇、ドキュメンタリーなど、さまざまなジャンルの映画を手がけ、巧みな演出、光と影の映像美、シャープな編集、タイトルデザインなどで多くの映画ファンを魅了し、日本映画界に大きな足跡を残した監督。そして行進の映画人たちに多大な影響を与えた映画作家。市川監督の作家人生のすべてを振り返り、監督の残してくれた作品を再認識する。 |
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市川崑とは誰だろう。1948年「花ひらく」で監督デビュー。今日まで作品総数にして74本。巨匠と呼ばれながら誰よりも若く、真っ白なスクリーンに常に新しい世界を描いてきた彼の姿がここにある。 |
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8.小谷充『市川崑のタイポグラフィ 「犬神家の一族」の明朝体研究』水曜社、2010年 アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」、ドラマ「古畑任三郎」、CM資生堂「TUBAKI」など現在の映像表現に多大な影響を与えた映画監督、市川崑。彼の独特な明朝体表現は、テロップ表現の古典的スタイルとして定着しつつあるが、その研究・分析が行われることはほとんど無かった。L字型極太明朝体の表現は何を指し示しているのか。代表作「犬神家の一族」を中心とした数々の作品を材料に、映画評論、デザイン評論の二つの視点から切り込む。明朝体の字形照合実験やレイアウトグリットを用いての比較、そして作品コンセプト・技術・歴史までを丹念に分析した 初の「市川崑の明朝体表現の研究書」である。 |
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9.土屋好生『映画監督 市川崑~崑さんをめぐる映画の旅~』近代映画社、2009年 『ビルマの竪琴』『炎上』『おとうと』『黒い十人の女』『東京オリンピック』『犬神家の一族』『細雪』…幾多の名作を送り出してきた日本映画界の異才・市川崑。彼が日本映画界に残したものは大きい。没後1年、読売新聞の記者だった著者が、“崑さん”の軌跡に迫ります。 |
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10.崑プロ『映画「東京オリンピック」 1964』復刊ドットコム、2020年 市川崑総監督のもと、総勢550余名が全力で作り上げた、1964年東京大会のドキュメンタリー超大作「東京オリンピック」。「芸術か?記録か?」と話題を呼び、動員2000万人超の大ヒットを記録。世界中の気鋭クリエイターに多大な影響を与えた傑作の製作プロセスを、絵コンテ・製作メモ・記事類などの第一級資料と、秘蔵メイキング写真・図版類を駆使して、この一冊に凝縮! |